シェアリング自転車

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最近、自宅の近所でシェアリング自転車をよく見かける。調べてみるとNTTドコモの子会社が運営している。GPSを積載してどこに自転車があるか管理できるようです。

シェアリング自転車の歴史は、自転車王国の欧州でも1960年代のアムステルダムを始め、以降日本を含め世界中で試みましたが、うまくいった話を聞いたことがありませんでした。一番の理由は、自転車がポート(駐輪場)に戻ってこないからです。それがIT技術を使って解決することで、普及が促進されています。

中国では昨年シェアリング自転車元年といわれ市場規模は8億円、2020年までに32億円を超えると予測されています。その爆発的拡大をけん引しているのが中国に本社を置く「モバイク」と「オッフォ」で、この2社だけで計1500万台近くを運用しているとみられます。これはシェアリング社会の到来、環境問題などを背景として、30分1元(約16円)前後の低価格とどこでも乗り捨てられる利便性が消費者をひきつけたと思われます。先月には「モバイク」が札幌でサービス開始し、「オッフォ」も日本進出を決めています。

 

このことから学ぶべき点は、世界中で死屍累々としたレンタル自転車事業という全く新規性のないビジネスモデルが時流とIT技術により管理運営が容易になったことが合致して、一気に巨大なマーケットが生まれたという事実です。それは「固定概念にとらわれてはいけない」という再認識でもあります。今後もシェアリング自転車の普及に注目していきたいと思います。